法科大学院教育基盤整備基金

 法科大学院教育を一層充実させることにより、司法試験の高い合格率を維持するとともに、高度な専門知識と能力及び社会に貢献する意欲を持った法律家を養成します。

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ご支援のお願い

 一橋大学法科大学院は2024年度に創立20周年を迎えました。この間、2023年度修了者までの司法試験累積合格率が83.46%と全法科大学院中1位の実績を挙げ、多数の優れた法律家を輩出することで社会に貢献してまいりました。また、弁護士となった修了生の中には、国際人権活動、企業法務、刑事弁護など各分野の第一線で活躍する方が多くいらっしゃるほか、裁判官、検察官となった修了生の比率にも高いものがあります。このことは、幅広い教養と高い公共的志操を備え、社会の各分野において、法に関係する指導的役割を担う法律家を養成することを掲げるとともに、学生同士の共助の精神を大切にしてきた本学法科大学院の教育理念及び教育方法が正しかったことを示していると考えております。

 従来、本学法科大学院は公的支援を受けながらこうした教育を実施してまいりましたが、国立大学の財政状況には極めて厳しいものがあり、独自に財源を確保することが求められるようになってきています。

 他方で、本格的なDX化の時代の到来を迎え、2026年からは司法試験のCBT化(パソコンを用いた答案作成)も予定されており、法曹養成のあり方も変革を求められております。新しい司法試験に学生が円滑に対応すべく法科大学院教育のDX化を推進する必要があります。

 また、経済的に困窮した学生が増加する傾向があることに鑑みると、そうした方にも法科大学院に通い、優れた法曹になるという進路を断念させないために奨学金を拡充する必要があります。

 その他、本学の強みである修了生である学修アドバイザーによる在校生及び修了生の指導体制の拡充など法科大学院教育を一層充実させる必要もあります。

 以上のような社会情勢の変化に対応し、本学が引き続き主導的な法科大学院であり続けるため、この度、一橋大学法科大学院教育基盤整備基金を設置して、修了生を始めとする社会各層からのご支援をお願いすることになりました。

 皆様におかれましては、本学法科大学院の教育理念にご理解をいただき、格別の、またできることならば継続的なご支援とご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2024年10月 法科大学院長
本庄 武

基金の使途

項目内容
教育基盤整備・法科大学院教育のDX化に対応するための設備投資
・奨学金による法科大学院生への経済的支援
・弁護士等実務家による学修指導の拡充
・教育プログラム等の法科大学院教育の充実

法科大学院教育基盤整備基金は、次のように活用させていただきます。

  1. 法科大学院教育のDX化に対応するための設備投資
     司法試験が2026年度にCBT化される予定です。このような変化に対応し、本学法科大学院も定期試験をCBT化する等、DX化を推進したいと考えておりますが、まとまった設備投資が必要となるため、実現に困難を抱えています。
  2. 法科大学院生に支給する奨学金の原資
     本学法科大学院では、これまでに頂戴したご寄付を原資として、成績優秀者向け、経済的困窮者向け、法曹コース出身者向けの3種類の給付型奨学金を支給してきましたが、このうち、経済的困窮者を対象とする奨学金の残高の払底が近づいています。個人の経済事情が法律家を志す障壁とならないよう、奨学金の給付水準を維持し、可能であれば給付枠を拡大させたいと考えています。
  3. 法科大学院生に対する修了生弁護士等による学修指導の一層の拡充
     一橋大学では、法律家を志す学生(法科大学院在学生及び修了生並びに法学部法曹コース生)に、修了生弁護士等実務家による学修指導を受ける機会を提供しています(学修アドバイザー制度)。現在は、国から配分される競争的資金を原資としていますが、毎年一定した予算を確保することが難しい情況です。このため、頂戴したご寄付を補助的に活用し、財政的により安定した制度として維持・拡充することを目指します。
  4. その他、法科大学院教育の一層の充実
     一橋大学では、修了生弁護士による学修指導以外にも、各分野で活躍されている実務法曹による講演会の実施、海外エクスターンシップ、短期留学プログラム、キャリアアドバイザー制度など様々な教育プログラムを展開しています。こうした法科大学院教育全般についても、一層の充実を図ります。

活動報告

今後活動報告を掲載してまいります。

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